PHO THIN TOKYO

女性ひとりでも気軽に入れる!ベトナムで有名な「フォー」の名店

PHO THINは、1975年にベトナム・ハノイで創業して以来、絶大な人気を誇る「フォー」の有名店だ。長らく地元民に愛されてきた当店は、創業以来、頑なに支店を出さずに店の味を守り続けてきた。しかしある時、日本から出張でハノイを訪れた青年がPHO THINと出会う。あまりの美味しさに衝撃を受け、足繁く通ったのちに「ぜひ日本に出店してほしい!」と創業者へ熱くラブコールを送ったことから東京出店への承諾をもらい、門外不出のベトナムの味が日本に初上陸することに。その ”ある青年” というのがPHO THIN TOKYOのオーナーであり、本件のクライアントである。
PHO THIN TOKYOを出店するにあたって、クライアントの希望はたったひとつ。「女性ひとりでも入りやすい店内」だった。池袋サンシャイン通りから少し入った飲食ビルの地下の居抜き物件。周辺は蒼々たる人気ラーメン店が凌ぎを削る激戦区でもあり、条件のほとんどがクライアントの希望に対して不利な状態であった。そこで先ずは地下であることを意識させないよう什器類を低く抑え、空間を広く感じさせる工夫からデザインを始めた。また店内の全ての壁には調湿性を考え天然素材で左官を施し、地下特有の篭るような息苦しさを軽減するような工夫をした。そしてCREATORS GUILDが大切にする「素材があきらか」で持続可能な木材調達を心がけ、表面には見えてこない下地材から、家具に至るまで認証材を使用した。予算の都合もあったため、クライアントの仲間も巻き込んで左官を実施したことも、本件のハイライトである。

Client | PHO THIN TOKYO
Responsible | Space, Design
Location | Ikebukuro ,Japan
Projects member | Norio Oyama, Masahisa Koike
Date | 2019